Inspired Creativeとは?
日々、生活するなかで「ん? なんか良いな」と感じたクリエイティブを集めることにしました。珍しい昆虫を採集し、標本にして楽しむように、自由気ままにピックアップしていきたいと思います。今回は記念すべき1回目。
【1】恋のレシピ
http://shop.gekkoso.jp/shopdetail/008000000015
こちらは、月光荘さんという企業が発売している『ユーモアカード』なるポストカードの一種。
やさしさ・・・200g
愛情・・・・・1カップ
嘘・・・・・・ひとつまみ
なんて可愛いポストカードなんでしょう!
「はい、これお土産」
みたいな感じで、ふとした瞬間にもらえたら、めっちゃテンション上がるわ。
なにが良いって、レシピの細かい説明がないところ。
「嘘・・・・・・ひとつまみ」を目にした瞬間、おそらく多くの人が、過去の恋愛で恋人に盛り込んだ“嘘の分量”を振り返るのでは?
気になる女の子とデート中、本当はフットサルを月に1回しかやっていないのに、口から思わず
「あー、フットサル? 月2でやっているよ。結構いい気分転換になるんだよね」
なんて、無意味な嘘をついてみたり。
これは、私の例(笑)。
たしかに、“ひとつまみの嘘”がない恋は、想像できないです。
んー、素晴らしいクリエイティブだ。
【2】飛行機雲
https://creativead.nara-np.co.jp/works_details5.html
こちらは、奈良新聞に掲載された「国際反戦デーに載る啓発広告」。
怯える人がいる。
「もし、あの飛行機が爆撃機だったら。」
日本でこんな想像をする人は、ほとんどいないでしょう。
しかし、例えば内戦状態のシリア。
今年2月、シリア政府軍・トルコ軍の爆撃機が、
114名の命を奪いました。
戦火の中の人にとって、飛行機雲は危険信号ともいえます。
10月21日、国際反戦デーの朝刊。
今日は、世界情勢に注目して読んでみませんか。
いつもの景色が、少し違って見えるかも。
10月21日、国際反戦デー。
まず、キャッチコピーの威力がすごい
「できるだけ優しい言葉で書かれていて、なおかつ新しい発見がある」のが
良いコピーだと思っていますが、このコピーはまさにそれですね。
ベランダから飛行機雲をたまに見かけると、
「あぁ、キレイだなぁ」なんてぼんやりと感じていましたが、
過ごした時代や住んでいる国によっては恐怖心を感じる方もいる。
モノの見方を一変させるコピー、自分もいつか作ってみたいです。
【3】さ、ひっくり返そう。
https://mag.sendenkaigi.com/brain/202003/up-to-works/018188.php
こちらは、そごう・西武の企業メッセージ広告。
わたしは、その言葉を信じない。
どうせ奇跡なんて起こらない。
それでも人々は無責任に言うだろう。
小さな者でも大きな相手に立ち向かえ。
誰とも違う発想や工夫を駆使して闘え。
今こそ自分を貫くときだ。
しかし、そんな考え方は馬鹿げている。
勝ち目のない勝負はあきらめるのが賢明だ。
わたしはただ、為す術もなく押し込まれる。
土俵際、もはや絶対絶命。
ここまで読んでくださったあなたへ。
文章を下から上へ、一行ずつ読んでみてください。
逆転劇が始まります。
さ、
ひっくり
返そう。
やっぱりこれは、二度見不可避です(笑)
一文一文、じっくり読み込んでいき、
また、下から読み直していくと、
「もしかして、もしかして…」みたいな感じで、
主張が180度逆転していくのは、シンプルに面白いです。
ただ、個人的には
「ここまで~逆転劇が始まります。」の補足文は
なくても良かったような(その方がもっとバズったような)気がします。
でも、この文章がないと広告の意図に気付いてもらえない可能性が高い…
難しいところですね(笑)。